技能実習から特定技能への移行|メリットと企業が注意すべきポイント【2026年版】
中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。
「技能実習期間が終わったら、帰国してもらうしかない。」
そう思っている経営者様が多いのですが、実はそうではありません。技能実習2号を良好に修了した外国人は、試験なしで特定技能へ移行できます。現場を熟知した即戦力をそのまま継続雇用できる、非常に有効な制度です。
今回は移行のメリットと、見落としがちな注意点を解説します。
1. 移行のメリット
企業側のメリット
採用・教育コストが削減できます。すでに自社の業務や職場環境に慣れているため、新たな募集や初期教育の手間がかかりません。熟練した技術を持つ社員を失わずに生産性を維持できます。
また技能実習2号を良好に修了した外国人は、特定技能移行時に必要な日本語試験と技能試験が免除されます。これは企業にとって大きなメリットです。
外国人側のメリット
特定技能では日本人と同等以上の報酬が法的義務となります。また特定技能1号で通算5年、2号へ移行すれば更新制限がなくなり家族帯同も可能になります。将来的な永住申請への道も開けます。
2. 移行できる条件
① 技能実習2号または3号を良好に修了していること
原則として同一の職種・作業内容での移行であれば、技能試験・日本語試験の両方が免除されます。異なる分野への移行の場合は、日本語試験は免除されますが技能試験は合格が必要になります。
② 公的義務を適正に履行していること
2026年2月改訂の永住許可ガイドラインでも強調されている通り、納税・年金・健康保険を当初の納付期限内に納めていることが厳格にチェックされます。本人だけでなく企業側の履行状況も確認されます。
③ 企業が社会保険関係法令を遵守していること
特定技能所属機関として社会保険への適正な加入は絶対条件です。
3. よくある注意点
業務内容のミスマッチに注意
特定技能として認められた業務の範囲を超えて単純作業のみに従事させたり、別業種の現場を手伝わせたりすることは不法就労助長罪の対象になります(3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金)。移行後も業務内容の整合性を継続的に確認してください。
同一分野での移行が原則
技能実習で従事していた職種と異なる分野の特定技能へ移行する場合は試験が必要です。「実習を終えたから何でもできる」という誤解に注意してください。
4. 2027年施行予定の育成就労制度との関係
2027年には技能実習に代わる「育成就労制度」が施行される予定です。この新制度は最初から特定技能への移行を目的として設計されています。
2026年の今、現行の技能実習生を適切に特定技能へ移行させコンプライアンス管理を徹底できている企業は、新制度においても当局から高い評価を得て安定的に外国人財を確保できるようになります。
まとめ
技能実習から特定技能への移行は単なるビザの変更ではなく、戦略的な人財投資です。「この実習生は試験免除で移行できるか」「2027年の新制度を見据えた体制を作りたい」という経営者様は、お気軽にご相談ください。

