「技術・人文知識・国際業務」ビザの落とし穴|させてはいけないNG業務と2026年派遣新ルール

中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。

「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、日本で最も多く使われる就労ビザです。エンジニア、デザイナー、翻訳・通訳、マーケティング担当など、多くの外国人材がこの資格で働いています。

しかし現場では、「在留資格があるから大丈夫」と思い込んだまま、実は違法な状態で働かせてしまっているケースが後を絶ちません。

2026年現在、入管当局の審査は「書類」から「現場の実態」へと明らかにシフトしています。今回は、技人国に特化した「させてはいけないNG業務」と、見落としがちな派遣の新ルールを解説します。


1. 技人国でできる業務・できない業務の境界線

技人国で認められる業務は、大きく3つに分類されます。

  • 理系の専門知識を要する業務(エンジニア、システム開発など)
  • 文系の専門知識を要する業務(企画、マーケティング、財務など)
  • 外国の文化・感受性を必要とする業務(翻訳・通訳、語学指導、デザインなど)

共通しているのは「専門性」です。特別な知識や技術を必要としない一般的なサービス業務や製造現場の単純作業は、技人国の活動範囲には含まれません。


2. 経営者が陥りやすいNG事例3選

① 接客・レジ打ちをメインにさせている

「通訳として採用したが、実際は1日の大半がホール接客・レジ・清掃」というケースです。外国語を使う場面があっても、主たる活動が接客サービスであれば技人国には該当しません。

② 工場・倉庫作業をメインにさせている

「現場を知るため」として製造ラインや倉庫の梱包・棚卸しをメインにさせているケースです。一時的な現場研修は認められますが、専門業務への移行計画がなく、現場作業が長期化している場合は認められません。

③ 学歴・専攻と業務内容がズレている

技人国の許可には、本人の専攻と業務内容の関連性が必要です。文学部卒の方を土木設計エンジニアとして雇用することは、原則認められません。採用前に必ず確認してください。


3. 見落とし厳禁|2026年3月からの派遣新ルール

ここが今回最も重要なポイントです。

2026年3月9日より、技人国の資格者を派遣形態で雇用する場合の運用が厳格化されました。

変更点① 申請時点で派遣先が確定していること

派遣先が決まっていない状態での申請は認められなくなりました。

変更点② 派遣先への直接確認が行われる

入管当局は派遣元(自社)だけでなく、派遣先に対しても業務内容や活動状況を直接確認します。派遣先で単純作業に従事させていた場合、派遣元・派遣先の双方が不法就労助長罪に問われるリスクがあります。

派遣を活用している会社は、今すぐ運用を見直してください。


4. リスクを防ぐための実務対応

採用前・採用後に必ず以下を確認してください。

  • 専攻と業務内容の関連性を書面で整理しておく
  • 転職者を採用する場合は「就労資格証明書」の取得を検討する
  • 派遣形態の場合は、申請前に派遣先・業務内容を確定させる

まとめ

技人国は使い勝手の良いビザですが、「専門性のある業務」という大前提を外れた瞬間に違法状態になります。2026年は特に派遣形態への監視が強化されており、「知らなかった」では済まされません。

「自社の業務内容で本当に大丈夫か確認したい」「派遣の新ルールへの対応が不安」という経営者様は、お気軽にご相談ください。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA