中古車販売業を始めるときに必要な許可・手続きまとめ【2026年版】

中古車販売業を新しく始めるときは、仕入れ、展示、納車、車検・整備、名義変更など、業務の場面ごとに、関係する法律や手続きが変わります。

「車を買い取って売るだけ」と考えて、許可を取らずに営業を始めると、処罰の対象になるおそれがあります。また、事業を広げるにつれて、必要になる許可も増えていきます。

この記事では、北海道(札幌・岩見沢近郊など)で中古車販売業を始めたい個人・小規模事業者の方向けに、どの許可がどんな場面で必要になるのか、全体像と進め方の目安をまとめます。


1. 中古車を売る仕事を始めるとき、まず何が必要か

関係する窓口は、警察署、運輸支局、軽自動車検査協会など、複数にまたがります。

仕入れと販売だけを行うのか、自社で整備まで行うのか、仕入れた車の引き取りや納車で車検切れの車を動かすのかによって、必要な許可や認証が変わります。事業の計画に合わせて、順番に手続きを進めるのが、スムーズな開業の近道です。


2. 古物商許可(中古車を仕入れて売るために必要なもの)

中古車を買い取って売る、あるいはオークションなどから仕入れて売るには、古物営業法に基づく古物商許可が必要です。

  • 区分:古物の区分は13あります。中古車を扱うなら「自動車(その部分品を含む)」を選びます。バイクも扱う場合は、別の区分「自動二輪車及び原動機付自転車(これらの部分品を含む)」も必要です。
  • 窓口:主たる営業所を管轄する警察署(生活安全課など)です。
  • 手数料:19,000円(北海道収入証紙)です。
  • 期間の目安:申請してから許可が出るまで、概ね40日が目安です。

無許可で営業すると、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。販売を始める前に、必ず許可を取りましょう。


3. 回送運行許可(ディーラーナンバー)が必要になる場面

車検が切れた車や、まだ登録していない車を、自走で運ぶ機会が多い場合に役立つのが、回送運行許可(いわゆるディーラーナンバー)です。

1回の許可で、複数の車に使える許可証と番号標(赤い枠のナンバー)を、一定期間貸してもらえる制度です。

回送できるのは、販売業の場合、次のような目的です。

  • 売る車の展示・整備・改造
  • 売った車の納車
  • 仕入れた車の引き取り
  • 販売や仕入れに伴う車検・登録・封印

申請先:主たる営業所を管轄する運輸支局(札幌・岩見沢近郊なら札幌運輸支局)です。北海道運輸局の本局(札幌第4合同庁舎)では、申請できません。

実績の条件:新しく許可を受けるには、業種に応じた実績が必要です。開業してすぐに申請するのではなく、実績ができてから検討する方が多い手続きです。詳しくは、札幌運輸支局の窓口で確認してください。

有効期間:最長5年です。

許可を受けたあと:回送運行許可番号標の管理責任者を選び、適切に管理します。また、毎年5月31日までに、前年度末の状況を報告する必要があります。営業所の変更や事業の廃止などがあったときも、遅れずに届け出ます。


4. 整備もするときに必要な特定整備の認証

仕入れた中古車の点検や整備を、自社の工場で行う場合は、道路運送車両法に基づく自動車特定整備事業の認証が必要です。自社で特定整備を行わず、整備工場に任せる場合は、この認証は要りません。

特定整備は、エンジンやブレーキなどを取り外して行う「分解整備」と、衝突被害軽減ブレーキなどのカメラ・レーダーを調整する「電子制御装置整備」を合わせたものです。

認証工場と指定工場の違い

項目認証工場指定工場(民間車検場)
内容地方運輸局長の認証を受けた整備工場認証工場のうち、設備・自動車検査員などの基準を満たし、指定を受けた工場
車検のとき車を運輸支局などの検査場へ持ち込んで検査を受ける工場内で検査し、「保安基準適合証」を出せる。検査場への持ち込みを省略できる

自社でどこまで整備をするかによって、運輸支局に相談して、認証の取得を検討します。


5. 古物商許可のほかに、押さえておきたいこと

車を売ったあとは、名義変更(移転登録)などの手続きが必要です。普通自動車と軽自動車では、窓口が違います。

項目普通自動車軽自動車
窓口札幌運輸支局(札幌・岩見沢近郊の場合)軽自動車検査協会(札幌主管事務所)
制度登録届出
備考名義変更には、警察署が交付する車庫証明(自動車保管場所証明書)が必要になります普通自動車とは、窓口も法律も違います

納車のスケジュールを組むときは、窓口の違いに注意してください。


6. 手続きを進める順番の目安

順番必要な許可・手続き窓口目安
ステップ1古物商許可管轄の警察署(生活安全課など)概ね40日が目安。手数料19,000円
ステップ2事業の開始(店舗・展示場の準備、仕入れ、販売)――
ステップ3回送運行許可(必要に応じて)札幌運輸支局業種に応じた実績が必要。有効期間は最長5年
ステップ4特定整備の認証(自社で整備をする場合)運輸支局(整備部門)自社で分解整備・電子制御装置整備を行う場合に必要
販売のたびに名義変更・登録普通車:札幌運輸支局、軽自動車:軽自動車検査協会窓口が違うので注意

7. まとめ

中古車販売業を始めるには、まず古物商許可を警察署で取ります。事業を広げるときに、回送運行許可や特定整備の認証を、運輸支局などで検討する流れが一般的です。

北海道(札幌・岩見沢近郊)で開業する場合、警察署、札幌運輸支局、軽自動車検査協会と、窓口が分かれます。それぞれの要件を確認して、計画的に書類を準備することが大切です。

「古物商許可の申請を整理したい」「将来の回送運行許可や整備の認証も見すえて準備したい」「普通車と軽自動車の手続きの流れを整理したい」という方は、ぜひConnect行政書士事務所へご相談ください。

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