回送運行許可(ディーラーナンバー)の取得方法と手続き【2026年版】
北海道の札幌市や岩見沢市近郊で、自動車の販売・製作・陸送・特定整備を業として営んでいる事業者の皆様にとって、毎回の回送のたびに仮ナンバー(自動車臨時運行許可番号標)を市役所で借りる手間は、積み重なると相当なコストになります。
そこで活用したいのが「回送運行許可」、いわゆる「ディーラーナンバー」の取得です。一度許可を受けることで、特定の番号標を繰り返し使用して自動車の回送が可能になります。
本記事では、札幌運輸支局での申請を前提に、回送運行許可の取得方法と注意点を解説します。
1. 回送運行許可とは何か
回送運行許可とは、道路運送車両法第36条の2に基づき、自動車の製作・販売・陸送・特定整備を業とする者が、未登録車や車検切れ車両を業務上回送する目的で、繰り返し使用できる専用のナンバープレート(回送運行許可番号標)の使用許可を受ける制度です。
許可を受けた事業者には、白地に赤い枠で囲まれた専用のナンバープレートが貸与されます。通称「ディーラーナンバー」や「赤枠ナンバー」と呼ばれています。
2. 仮ナンバーとの違い・回送運行許可が必要なケース
仮ナンバー(自動車臨時運行許可番号標)との主な違い
| 項目 | 仮ナンバー | 回送運行許可 |
|---|---|---|
| 申請先 | 市区町村役場 | 札幌運輸支局 |
| 取得者 | 誰でも申請可能 | 特定の事業者のみ |
| 使用回数 | 1回ごとに申請 | 許可期間中は繰り返し使用可 |
| 費用 | 1回750円程度 | 有効期間により異なる |
| ナンバーの外観 | 白地に赤い斜線 | 白地に赤い枠 |
回送運行許可が特に有効なケースは以下の通りです。
- 中古車販売業者による仕入れ車・商品車の頻繁な移動
- 陸送業者によるメーカーや販売店からの新車・中古車の回送
- 特定整備(車検)工場への入出庫が頻繁な整備業者
- 自動車製作業者による出荷前の試走・検査走行
3. 許可要件
業種要件:次のいずれかの事業を実際に営んでいることが必要です。
- 自動車の製作
- 自動車の販売(新車・中古車・輸入車)
- 自動車の陸送
- 自動車の特定整備
実績要件(北海道運輸局管内・初回申請):業種に応じた一定の事業実績が必要です。実績の対象期間や必要台数は業種によって異なるため、申請前に札幌運輸支局へ直接ご確認ください。なお特定整備業者については、直前1年間の臨時運行許可に基づく運行実績が一定数以上必要です。
物的要件:常設の事務所を有すること、番号標を適切に管理・保管できる施設があること。
その他:過去に道路運送車両法に基づく許可を取り消されたことがないこと等の欠格要件に該当しないこと。
4. 必要書類と申請手続き
申請先:主たる営業所の所在地を管轄する運輸支局に申請します。札幌・岩見沢近郊であれば「札幌運輸支局(札幌市東区北28条東1丁目)」が窓口です。なお、北海道運輸局(札幌市北区)では申請できないため注意が必要です。
主な必要書類
- 回送運行許可申請書(第1号様式)
- 現に営んでいる事業を証明する書面:登記事項証明書(申請日から3か月以内のもの)のほか、業種に応じた許認可証等が必要です(例:中古車販売業者は古物商許可証、特定整備業者は自動車特定整備事業認証書、陸送業者は一般貨物自動車運送事業許可証等)
- 事業の実績を証明する書面(販売実績一覧・整備実績一覧等)
- 営業所・車庫等の写真:営業所の外観・内部、番号標の保管場所等の写真
- 社内取扱内規(11項目を規定したもの)
- 研修計画書(運転者等に対する法令関係研修の実施計画)
- 管理責任者等の配置計画を記載した書面
手数料:有効期間により異なります。許可・許可証・番号標はいずれも最長5年間有効で、有効期間の終期は11月30日と定められています。1組あたりの手数料は1か月2,050円で、例えば12か月であれば24,600円となります。
審査期間:申請から許可が下りるまで、概ね1か月から2か月程度が目安です。余裕を持ったスケジュールで申請することをおすすめします。
5. 許可後の注意点
自賠責保険への加入:番号標の貸与を受けるには、回送運行専用の自賠責保険に加入する必要があります。通常の自賠責保険は車両に対して加入しますが、回送運行の自賠責保険は番号標1組に対して加入するものです。
毎月の管理簿の記録:番号標を使用するたびに「回送運行管理簿」に記録し、保管しなければなりません。
年1回の実績報告:毎年5月31日までに、前年度の回送運行実績を札幌運輸支局へ報告する義務があります。
研修の実施:申請時に提出した研修計画に基づき、従業員への回送運行に関する研修を実施しなければなりません。
番号標の管理:貸与された番号標は厳重に管理し、紛失・盗難が発生した場合は速やかに警察と運輸支局に届け出る必要があります。
更新手続き:許可には有効期間があるため、期限前に更新申請が必要です。更新時には直前3か月間の回送運行許可番号標の使用実績が一定数以上あることが求められます。詳細な要件は札幌運輸支局へご確認ください。
まとめ
回送運行許可(ディーラーナンバー)は、一度取得すれば回送のたびの仮ナンバー取得の手間とコストを大幅に削減できる、自動車関連事業者にとって非常に有益な制度です。ただし取得要件の確認や書類準備、取得後の管理義務など、想像以上に複雑な実務が伴います。
「自分の事業が許可要件を満たすか確認したい」「申請書類の作成を手伝ってほしい」「更新手続きを代行してほしい」とお困りの事業者様は、ぜひConnect行政書士事務所へご相談ください。

