外国人社員の在留期間が残り3か月、会社がすべき対応【2026年版】
中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。
もし外国人社員の在留カードを見て期限まで「残り3か月」を切っていたら、今すぐ動かなければならない緊急事態の始まりです。在留期限の管理を後回しにしている会社が多いですが、更新が遅れると社員が働けなくなるリスクがあります。今回は在留期間更新申請で会社が取るべき対応を解説します。
1. 在留期間更新申請の基本
申請可能時期
在留期間の更新申請は在留期間の満了日のおおむね3か月前から受け付けられます。ただし3か月以内の在留期間をお持ちの方はその在留期間のおおむね2分の1以上経過したときから申請が可能です。
この3か月という期間は「準備開始の合図」です。書類の収集や不備確認には時間がかかるため早めの対応が重要です。
カテゴリー別の必要書類
入管の審査では所属機関の規模に応じてカテゴリー1〜4に分類され提出書類の範囲が異なります。
カテゴリー3・4(多くの中小企業)の場合は前年分の「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」の写しや直近の決算報告書・会社の沿革や事業内容が明示された案内書等の詳細な資料が求められます。
2. 2026年の審査で特に重視されるポイント
① 公的義務の「納期内」履行(最重要)
2026年2月改訂の永住許可ガイドラインの考え方はすべての就労ビザの更新審査に波及しています。社会保険料や税金を「払っている」だけでは不十分です。当初の納付期限内に適正に履行しているかが厳格にチェックされます。
② 2026年4月15日施行「代表者申告書」の提出
カテゴリー3・4の中小企業は申請時に「所属機関の代表者に関する申告書」の提出が義務付けられました。代表者が外国人の場合はその氏名と在留カード番号の記入が必要です。代表者が日本人または特別永住者の場合は記入不要です。
③ 対人業務における言語能力証明(CEFR・B2相当)
新規申請・変更申請・転職後の更新申請において翻訳・通訳や接客など言語能力を用いた対人業務に主に従事する場合はCEFR・B2相当の言語能力を有することを証する資料が必要です。JLPT・N2以上の取得などがCEFR・B2相当とみなされます。
ただし以前から継続して同様の業務に従事している場合の更新申請では原則として提出は不要です。
④ 派遣形態における実地調査の強化
2026年3月9日から派遣形態の新運用が始まり派遣先での活動実態も審査の対象となりました。派遣先での業務が在留資格の範囲外でないか確認が必要です。
3. 申請が間に合わなかった場合のリスクと対処法
在留期限が切れると法的には不法残留となり退去強制手続の対象となります。
特例期間という猶予
在留期限が切れる前に申請が受理されていれば、処分が下るか在留期限から2か月を経過する日のいずれか早い時まで適法に在留・就労できる「特例期間」が適用されます。この特例を活かすためにも早めの申請が重要です。
万が一の不許可通知
不許可通知が届いた場合はまず管轄の入管で審査官から不許可理由を聴取してください。不許可の原因を分析し再申請の戦略を立てることが重要です。
4. 実務対応チェックリスト
□ 在留カード原本を確認し正確な満了日を把握したか □ 直近1年間の社会保険料・住民税に納期遅れがないか精査したか □ 2026年4月15日以降の追加書類「代表者申告書」の準備を始めたか □ 派遣形態の場合、派遣先での業務内容が在留資格の範囲内か確認したか □ 新規・変更・転職後の更新で対人業務に主に従事する場合、CEFR・B2相当の証明があるか □ 在留期限のおおむね3か月前を目安に申請の準備を開始したか
まとめ
在留期間の更新は単なる更新作業ではなく企業の管理体制が最新の入管審査基準に適合しているかを問われる機会です。「うちの社員のケースで代表者申告書はどう書くべきか」「社会保険の納期遅れがあるがリカバリーできるか」という経営者様は、お気軽にご相談ください。

