外国人社員の労災・社会保険対応|日本人と何が違うのか【2026年版】

中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。

「外国人は母国の保険があるから日本の社会保険に入れなくてもいいのでは?」「短期滞在だから労災は関係ないだろう」

このような誤解が、企業の法的リスクを招くケースが増えています。外国人社員にも日本人と同じ労災・社会保険のルールが適用されます。今回は2026年の最新実務に基づいて解説します。


1. 労災保険の適用:外国人にも必ず適用される

労災保険は日本国内で働くすべての労働者に適用される制度です。国籍は関係ありません。外国人社員であっても技能実習生・特定技能外国人・留学生のアルバイトであっても、一人でも労働者を雇用していれば事業主には加入義務があります。

加入を怠った状態で事故が起きると、会社は多額の治療費を自費で負担するだけでなく、労働基準監督署からの是正指導や罰則の対象となります。


2. 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入義務

社会保険についても日本人社員と同じ加入基準が適用されます。パートやアルバイトでも、週の労働時間と月の労働日数が正社員のおおよそ4分の3以上(週30時間以上が目安)であれば加入義務があります。

「本人が入りたくない」は通用しない

「手取りを増やしたい」「将来母国に帰るから年金は払いたくない」という理由で加入を拒否しても社会保険は強制加入です。本人の意思で選択することはできません。会社がこれに同意して未加入のままにすることは法令違反となります。

特定技能外国人については、受入れ機関が社会保険未加入である場合は特定技能外国人を受け入れること自体ができません。


3. 在留資格審査における社会保険管理の重要性

2026年2月改訂の永住許可ガイドライン

社会保険料の当初の納付期限内の履行が極めて厳格に求められるようになりました。企業の給与天引きのミスや事務手続きの遅れで納付が1日でも遅れれば社員の永住権取得に致命的な影響を与えます。

特定技能の定期報告

特定技能制度では社会保険の加入状況について年1回の定期報告が義務付けられています(2025年4月から四半期に1回→年1回に変更)。社会保険料の納付記録や賃金台帳の写しの提出が求められます。


4. 実務対応チェックリスト

□ 加入基準を満たす全ての外国人社員が社会保険に加入しているか □ 雇用保険の加入手続きを完了しハローワークへの届出を行っているか □ 社会保険料を当初の納付期限内に確実に納付しているか □ 給与天引き額と納付額に相違がないか □ 特定技能の場合、社会保険等の加入状況に関する年1回の定期報告を完了しているか


まとめ

「外国人だから免除される」という誤った知識での運用は社員の日本でのキャリアを奪うだけでなく企業の事業継続を危うくします。「うちの加入状況で次回の更新は大丈夫か」「納付遅延が発生してしまったがどう対処すべきか」という経営者様は、お気軽にご相談ください。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA