外国人社員が病気・入院したときの会社の対応と在留資格管理【2026年版】

中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。

予期せぬ病気や怪我で外国人社員が長期休職することになった場合、日本人社員と同様の労務対応はもちろん必要ですが、外国人雇用では在留資格の維持という重要な法務管理が加わります。「病気だから仕方ない」と放置すると、社員の在留資格取消しや企業の管理責任を問われるリスクにつながります。今回は病気・休職時の実務対応と在留資格管理のポイントを解説します。


1. 病気休職と在留資格の関係

3か月以上の活動停止で取消しリスク

就労資格(技人国・特定技能など)で在留する外国人が、正当な理由なく在留資格に応じた活動を継続して3か月以上行っていない場合、在留資格の取消し対象となります。

病気入院は「正当な理由」として認められる

ただし活動を行っていないことに正当な理由がある場合は取消しの対象から除外されます。病気治療のための入院はこの正当な理由に該当します。

重要なのは単に休ませるだけでなく、病気で活動できないことを客観的に証明できる状態(医師の診断書等)を整えておくことです。


2. 健康保険・傷病手当金の適用

外国人社員であっても社会保険に加入している場合、日本人と同様の給付を受ける権利があります。

病院での治療費の自己負担は原則3割です。また業務外の病気や怪我で連続して3日間休んだ後、4日目以降も休業し給与が支払われない場合、健康保険から傷病手当金が支給されます。

休職中であっても社会保険料の納付義務は継続します。2026年2月改訂の永住許可ガイドラインでは社会保険料の当初の納付期限内の履行が厳格に求められます。休職中も会社が適切に事務処理を行い納付遅延が発生しないよう注意が必要です。


3. 長期入院・休職時の在留資格管理

特定技能外国人の場合(受入れ困難の届出)

病気や怪我によって契約通りの活動を継続させることが困難になった場合、14日以内に「受入れ困難に係る届出書」を入管へ提出する必要があります。これを怠ると企業の受入れ適格性に影響します。

在留期限の確認

入院中に在留期限が到来する場合でも更新手続きは必要です。本人が出頭できない場合は申請取次行政書士を活用することで病院から動くことなくオンライン申請による更新が可能です。

定期的な状況記録

病状の経過や会社との連絡状況を記録に残しておくことが、正当な理由の証明に役立ちます。


4. 実務対応チェックリスト

□ 医師の診断書を取得し休職の必要性と期間を客観的に把握したか □ 健康保険の傷病手当金の申請手続きを本人にサポートしたか □ 社会保険料の納期内納付を継続するための給与管理を確認したか □ 特定技能の場合、14日以内に受入れ困難の届出を行ったか □ 在留期限が迫っていないか確認しオンライン申請の準備をしたか □ 定期的な連絡を行い経過を記録に残しているか


まとめ

外国人社員が病気に倒れた際、会社が法的知識を持って迅速に対応することはコンプライアンス管理と社員への信頼の両立につながります。「長期入院になりそうだがビザの手続きはどうすればいいか」「休職中の社会保険料の扱いが心配」という経営者様は、お気軽にご相談ください。

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