外国人採用前に必ず確認!在留カードの見方を行政書士が解説
中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。
近年、深刻な人手不足を背景に外国籍の方を雇用する企業が増えています。一方で、外国人雇用には日本人の採用とは異なる確認事項があります。その中でも特に重要なのが 在留カードの確認 です。
在留カードの確認を怠ると、企業側が 不法就労助長罪 に問われる可能性もあります。
今回は、行政書士の視点から 採用前に必ず確認すべき在留カードの見方 を分かりやすく解説します。
1 在留カードとは
在留カードとは、日本に中長期間在留する外国人に対して交付される 法的な証明書 です。
このカードには次のような情報が記載されています。
・氏名
・生年月日
・国籍
・在留資格
・在留期限
・就労制限の有無
つまり、在留カードを見ることで その外国人が日本でどのような活動ができるのか を確認することができます。
2 なぜ企業が在留カードを確認する必要があるのか
外国人は、持っている 在留資格によって働ける仕事が決まっています。
例えば次のような違いがあります。
制限なく働ける在留資格
・永住者
・日本人の配偶者等
・永住者の配偶者等
・定住者
一定の範囲でのみ働ける在留資格
・技術・人文知識・国際業務
・特定技能 など
原則働くことができない在留資格
・留学
・家族滞在
企業がこれらを確認せずに雇用した場合、違法就労となる可能性があります。
3 在留カードで確認すべき4つのポイント
採用時には必ず 在留カードの原本 を確認してください。
特に重要な確認ポイントは次の4つです。
① 在留資格
カード中央に記載されています。
自社の業務内容が その在留資格の範囲内かどうか を確認する必要があります。
② 在留期限
カード右側に 満了日 が記載されています。
期限が切れている場合は オーバーステイ(不法残留) となります。
満了日が近い場合は、裏面の
在留期間更新許可申請中
などの記載も確認します。
③ 就労制限の有無
カード下部に記載されています。
主な表示は次の3種類です。
就労制限なし
→ どの職種でも就労可能
在留資格に基づく就労活動のみ可
→ 在留資格の範囲内のみ就労可能
指定書により指定された就労活動のみ可
→ パスポートの指定書の確認が必要
④ 資格外活動許可
在留資格が 留学 や 家族滞在 の場合は、原則として働くことができません。
アルバイトをする場合は、在留カード裏面の
資格外活動許可
のスタンプが必要です。
また、留学生アルバイトには
週28時間以内
という制限があります。
長期休暇中のみ
1日8時間まで
働くことが可能です。
4 偽造カード対策
近年は非常に精巧な偽造在留カードも存在します。
そのため、目視だけでなく
在留カード等番号失効情報照会
を利用することが推奨されています。
これは、在留カード番号を入力することで、そのカードが有効かどうかを確認できるシステムです。
採用時に照会結果を保存しておくと、企業のコンプライアンス対策にもなります。
5 確認を怠った場合のリスク
在留資格を確認せずに雇用し、不法就労が発生した場合、企業は
不法就労助長罪
に問われる可能性があります。
罰則は
3年以下の拘禁刑
または300万円以下の罰金
です。
さらに「両罰規定」により、会社自体も処罰対象となる可能性があります。
まとめ
外国人を採用する際には、必ず在留カードを確認する必要があります。
特に次の4点は必ずチェックしましょう。
・在留資格
・在留期限
・就労制限
・資格外活動許可
正しい確認を行うことで、企業の法的リスクを大きく減らすことができます。
外国人雇用や在留資格の判断に不安がある場合は、専門家へ相談することをおすすめします。

