外国人を雇用したとき会社がやる届出一覧|行政書士が解説
中小企業の経営者の皆さま、こんにちは。
2026年(令和8年)を迎え、深刻な人手不足を背景に外国籍の方を採用する企業が増えています。春の採用シーズンにあわせて、初めて外国人雇用を検討する企業も多いのではないでしょうか。
一方で、外国人雇用には日本人の採用とは異なる特有の手続きがあります。
さらに、2026年1月1日に施行された改正行政書士法により、行政書士にはICT(情報通信技術)を活用した業務の効率化と利便性向上が求められるようになりました。
今回は、外国人を雇用したときに企業が行う必要がある主な届出について、行政書士の視点から分かりやすく解説します。
外国人雇用で会社が行うべき届出とは
外国人を雇用する場合、日本人の雇用時に必要な社会保険・労働保険の手続きに加えて、
- ハローワーク
- 出入国在留管理局(入管)
への届出が必要になります。
これらは、不法就労の防止や外国人雇用の適正な管理を目的として法律で定められているものです。
届出を怠った場合、罰則の対象となる可能性もあるため、企業として適切な管理体制を整えることが重要です。
ハローワークへの届出(外国人雇用状況届出)
外国人を雇用した場合、すべての事業主はハローワークへ届出を行う義務があります。
根拠法
労働施策総合推進法
提出先
管轄のハローワーク(公共職業安定所)
提出期限
雇用保険に加入する場合
雇入れ・離職の翌月10日まで
(雇用保険資格取得届または喪失届と同時に提出)
雇用保険に加入しない場合
雇入れ・離職の翌月末日まで
罰則
届出を怠った場合や虚偽の届出を行った場合は
30万円以下の罰金
の対象となる可能性があります。
届出には、次の情報を記載します。
- 氏名
- 在留資格
- 在留期間
- 生年月日
これらは必ず在留カード原本を確認して正確に記載する必要があります。
入管への手続き(在留資格に関する申請)
外国人雇用では、在留資格に関する手続きも重要です。
在留資格変更許可申請
例えば、留学生が卒業後に企業へ就職する場合、
「留学」
↓
「技術・人文知識・国際業務」
などの就労可能な在留資格へ変更する必要があります。
許可が下りる前に働かせると、不法就労助長罪のリスクがあります。
在留期間更新許可申請
在留資格には期限があります。
期限が近づいた場合は、在留期間更新許可申請が必要になります。
一般的な審査期間は
2週間〜1か月程度とされています。
企業としても、期限管理を行うことが重要です。
転職者を雇用する場合
就労資格を持つ外国人を中途採用する場合、
前職で許可された業務内容と
自社の業務内容が一致しているか
を確認する必要があります。
判断に迷う場合は
就労資格証明書
を取得することで、入管から公的な判断を得ることができます。
社会保険・雇用保険の加入
外国人であっても、加入条件を満たす場合は
- 健康保険
- 厚生年金
- 雇用保険
- 労災保険
などの社会保険・労働保険に加入する必要があります。
近年の入管審査では、社会保険の加入状況も厳しく確認されています。
保険料の未納などがある場合、
- 在留期間更新の不許可
- 在留期間の短縮
につながる可能性もあるため注意が必要です。
企業で実際に多い3つのミス
実務の現場では、次のようなミスが多く見られます。
ハローワーク届出を忘れる
「アルバイトだから不要」と誤解されることがありますが、特別永住者以外の外国人は届出対象です。
在留期限の管理不足
企業側が期限を把握していないと、オーバーステイの状態で働かせてしまうリスクがあります。
業務内容と在留資格の不一致
専門職として採用した外国人に、専門性のない業務ばかり行わせると、在留資格違反と判断される可能性があります。
まとめ
外国人雇用では、次の3つの管理が特に重要です。
- ハローワークへの届出
- 在留資格の確認
- 在留期限の管理
これらを適切に行うことで、不法就労などのトラブルを防ぐことができます。
外国人雇用のご相談
当事務所では、外国人雇用に関する以下のサポートを行っています。
- 在留資格申請
- 就労資格証明書申請
- 外国人雇用の法務チェック
- オンライン申請対応
外国人雇用についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。

